間違ってる?間違ってない?
···睦
俺は、ご両親と優志の前で
いや、前だから
あえて
「夏帆さん。
もう一度、言わせて下さい。
俺と、いや、私と
結婚を前提にお付き合い
してもらえませんか?」
と、頭を下げる。
いきなり、結婚をだしたから
お父さん達も優志も
びっくりしていたが
何も言わずにいてくれた。
夏帆さんは、口をパクパク
させながら
俺と家族を見てから
「柳田さんと連絡が途絶えて
心がポカンと穴があいたようで。
だから、側にいて欲しい。
結婚は、結婚には、まだ
自信がないから
先は分からないけど
そばにいて欲しい。」
と、言われたから
「一緒にいよう。
いや、一緒にいて
俺を知って欲しい。」
と、言うと
夏帆さんは、何度も頷いた。
会える時は、
一緒に過ごし
会えない時も含めて
必ず連絡した。
電話だったり
ラインやメールだったり
俺達は、色んな話しをした。
お互いの事を色々知って
そばにいる意義を
一緒にいる意義を
見出して行った。
そんな俺達の事を
夏帆の両親も弟の優志も
温かな目で見守ってくれながら
喜んでくれていた。