間違ってる?間違ってない?
···家族
「じゃ。行こうか。」
「うん。」
「あい。」
「しーっ。」
そっと玄関のドアを閉める。
帰宅して食事を取り
ソファーで寝てしまった睦君。
睦君にそっと
ブランケットを掛けてから
子供達を連れだす。
私達は、睦君の実家の敷地内に
お家を建てた。
まあ、山城の両親がかなり負担
してくれたが。
山城には、弟の優志がいるから
睦君の実家に近い所と
思っていたら·····
お義父さんが、
「どうせなら
敷地内に建てたらよい。」
と、言い出して。
燿さんもいるし····と
思っていたら
「あら、私はお嫁に行くんだから。」
と、言われて
二人で笑ってしまった。
と·····言うわけで
陽が二歳の時には
お家が完成をした。
昨夜は、激務だったらしく
ご飯を食べながら
うとうとする睦君に
笑いが起きるのと
身体も心配だったから
眠ってしまった彼をゆっくり
眠らせてあげたくて
二人を連れて外へ
隣のお義母さんに公園に行く事を
伝えてから出掛けた。
「陽君。紫帆ちゃん。
行ってらっしゃい。」
「おばあちゃん、行ってきます。」
「ばぁ〜%∇∝∞∆∅≯≫≤。」
お義母さんに手を振る二人に
笑みがもれる。
本当に、可愛い。
我が子ながら·····と。
陽は、五歳になり幼稚園の
年長さん。
紫帆( しほ )は、
もうすぐ三歳になる
おしゃまな女の子
陽が幼稚園に上がるとき
仕事を始めようかと
思っていたら、紫帆がお腹に。
陽の時と違っていて
不安だったが
ベテラン二人のおばあちゃん達に
助けて貰いながら
妊婦生活を送った。
倉橋さんや晶ちゃんも
おめでたで一緒に過ごしたり
耀ちゃんが遊びに来たり
本当に、毎日、幸せを感じていた。
二人目で少し小さかった紫帆の
お産は軽くて
睦君は、お産に間に合わなかった。
だから、産まれてから
紫帆に構いすぎて
嫌がられる事もある。
弟の優志も、
良い人と巡りあって
結婚が決まった。
少しだけ、二人で過ごしてから
山城の実家の近くに
家を建てるつもりみたいだが
両親は、
「拘らなくて良い。」
と、言っていた。
沢山の人が住む世界
色んな考えの人がいる。
そんな中で
出会えた奇跡に感謝しながら
睦君と生きて行きたい。
この二人の子供達と
共に·····
今から増えるかも知れない家族も。
「あっ、パパ!!」
「パッ、‰∉∞< ! ! ! 」
振り向くと睦君。
「ごめん。寝てしまった。」
「ゆっくり寝て欲しかったのに。」
と、言うと
「ありがとう。」
と、私を抱き締めてから
「さあ、二人とも遊ぼう。」
と、言うと
二人とも嬉しそうに騒いでいる。
パパが忙しいのが
わかっているから
無理な事を言わない二人。
でも、二人とも
パパが大好きだから
とっても嬉しそう
「「「ママっ!!マ〜!!
夏帆!!おいで!!!!」」」
笑顔で ❛ おいで、おいで ❜を
している三人に
私も笑顔が溢れる
「今 行くよ!!」
いつまでも、いつまでも·····
笑顔で過して
行きたい。
おわり。