間違ってる?間違ってない?

•••②


マンションへ戻ると
夏帆は、いなかった。

並べられていた料理も
全て無くなっていた。

少しの罪悪感を感じたが
まぁ、良いかと
ソファーに横になると
そのまま寝てしまった。

目が覚めると回りは真っ暗で
夏帆が、帰ってきた様子はない。

えっ?と思い携帯を取り出すと
美穂からラインが来ていて
《夏帆さん、大丈夫だったの?》と。
だから、
《今は、いないけど、問題ないだろう。》
と、返信すると
《それなら、良いけど。》
と、美穂からのラインを見て

《昼に帰ったのだけど。
今、どこ?》
と、夏帆にラインをするが····

しばらく、携帯を見ていたが
既読にならない。
えっ、なんで?と、思う大和。

昨日の美味しそうな料理は
冷蔵庫にもなくて
簡単な物を二人分作り
夏帆の分はラップし
自分の分を食べてお風呂に入り
また、ソファーに座る

その間も
電話もラインもする。

夏帆からの折返しも
ラインの返信もなく
夜は更けて行き
アラームの音でびっくりして
起きて、周りを見回すが
夏帆がいる気配はなかった。

出勤の準備をしてから
再度、夏帆にラインして
マンションを出た。

結婚をして夏帆は、
大船支店へと異動した。

私用の連絡だが
在席確認だけをすると
「見えてますよ。
変わりましょうか?」
と、言われて
お願いすると
「あっ、甲斐係長、申し訳ありません。
お客様対応に入りました。」
と、言われたから
「時間が空いたら連絡するように 
伝えて下さい。」
と、再度お願いして
電話を切った。

一日中待っても夏帆から連絡は無く
携帯も折返しもラインも既読に
なっていなかった。

そんなに怒る事をしたのか?
そんな気持ちに段々となっていた。
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