理系女子の初恋
佐々木
私の名前は佐々木 麻友、24歳、大学を卒業して、ソフトウェアの受託開発を主要業務としている中規模ソフトハウス『ユアシスコム』でプログラマーとして働き初めて3年目、そろそろ仕事が面白くなり始めるこの時期に、絶賛、片想い拗らせ中である。
地方都市に生まれ、そこそこ頭の良かった私は、親の期待に応えるために一生懸命勉強する、至って真面目な学生だった。
けっして見ためは悪くなかったが美人という程ではなく、かと言って可愛げもなく、所謂優等生タイプだった私は、恋を知らないまま、青春時代の全てを勉強に費やし、東京の理系大学に進学を決めた。
文系の学部がないその大学は学生のほとんどが男で、数少ない女子同士ですぐに仲良くなれたのは都合が良かったが、入学直後、私の身に異変が起こった。
入学式を終えて講堂を出ると、あちらこちらでサークルの勧誘をしていた先輩達が、どっと集まってくる。
「こんにちは!君かわいいね!何学部?俺らのサークルに入れば、履修の事とか手取り足取り教えるよ?」
「テニスやった事ある?未経験でも優しく指導するから、一度体験に来てみてよ!」
「マネージャーを募集してるんだ!君みたいなかわいい子に是非お願いしたい!お願い!何もしなくていいから!俺らのサークルに入らない?」
女だというだけで、ここまでチヤホヤされるものなのかと驚愕した。
その後もこのチヤホヤフィーバーが止む事はなく、授業を受けていても、学食でランチをしていても、構内を歩いていても、何かと声を掛けられ続け、次第にこの状況に慣れ始めてしまった。
見た目が悪くないと言うレベルだったにも関わらず、完全逆ハーレム状態。
高校の時には見向きもされなかった陽キャな男子やイケメン達にもてはやされ、経験値が低過ぎる私は、あっという間にお姫様気分のウハウハ勘違い女と化してしまった。
恐ろしい事に、私はそのまま、大学の4年間を過ごしてしまったのである。
そして社会人になった私は、現実を目の当たりにする。
、、はずだったのに、就職先のシステム会社は圧倒的に男が多く、新人の女の子というだけで特別扱いを受ける事となり、私はそのままお姫様気分を継続させてしまったのだった。
地方都市に生まれ、そこそこ頭の良かった私は、親の期待に応えるために一生懸命勉強する、至って真面目な学生だった。
けっして見ためは悪くなかったが美人という程ではなく、かと言って可愛げもなく、所謂優等生タイプだった私は、恋を知らないまま、青春時代の全てを勉強に費やし、東京の理系大学に進学を決めた。
文系の学部がないその大学は学生のほとんどが男で、数少ない女子同士ですぐに仲良くなれたのは都合が良かったが、入学直後、私の身に異変が起こった。
入学式を終えて講堂を出ると、あちらこちらでサークルの勧誘をしていた先輩達が、どっと集まってくる。
「こんにちは!君かわいいね!何学部?俺らのサークルに入れば、履修の事とか手取り足取り教えるよ?」
「テニスやった事ある?未経験でも優しく指導するから、一度体験に来てみてよ!」
「マネージャーを募集してるんだ!君みたいなかわいい子に是非お願いしたい!お願い!何もしなくていいから!俺らのサークルに入らない?」
女だというだけで、ここまでチヤホヤされるものなのかと驚愕した。
その後もこのチヤホヤフィーバーが止む事はなく、授業を受けていても、学食でランチをしていても、構内を歩いていても、何かと声を掛けられ続け、次第にこの状況に慣れ始めてしまった。
見た目が悪くないと言うレベルだったにも関わらず、完全逆ハーレム状態。
高校の時には見向きもされなかった陽キャな男子やイケメン達にもてはやされ、経験値が低過ぎる私は、あっという間にお姫様気分のウハウハ勘違い女と化してしまった。
恐ろしい事に、私はそのまま、大学の4年間を過ごしてしまったのである。
そして社会人になった私は、現実を目の当たりにする。
、、はずだったのに、就職先のシステム会社は圧倒的に男が多く、新人の女の子というだけで特別扱いを受ける事となり、私はそのままお姫様気分を継続させてしまったのだった。
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