再会した幼馴染みは犬ではなく狼でした
 玄関のブザーの音がして、亮ちゃんが袋を手に帰ってくる。
 私に渡してくる。何?
 え?下着?ピンクのワンピース。

 「着替え、適当に見繕って持ってきてもらったから、それに着替えろ。あと、服は明日着ろよ。今日はとりあえず出たらバスローブで大丈夫だ。」
 信じらんない。サイズ。どういうことよ。
 怒ってもしょうがないから、言われたとおり先にバスルームへ。

 気持ちのいい、香りのするアメニティを使って、さっぱりして出てみると今度はいい匂い。
 頼んでいたルームサービスが来て、並べられていた。

 交代で、亮ちゃんがシャワールームへ。
 
 私はベッドで髪を拭いて、乾かすと軽く化粧をする。
 ホカホカの湯気の出る私の希望したドリアが呼んでいる。

 椅子に座って食べようかなと思ったところで、亮ちゃんが出てきた。
 え?なぜ上半身裸?
 頭をタオルで拭きながら出てくる。
 恥ずかしくて、目が合わせられない。フェロモンダダ漏れ。

 「……雫は、いつも男と付き合うとそんなに真っ赤になっていたのか?」
 そんなわけない。あなただからです、とはいえないけど。

 とりあえず、食事をして、その後はお酒を飲みながら話をした。
 家にはカスミの家に泊まると嘘を言い、カスミには明日詳しく話すからお願いとメールすると了解と返事が来た。

 ほろ酔いになって眠くなってくると、亮ちゃんに抱えられてベッドへ。
 その時にはすでに彼のことを拒否する元気もなかった。

 すぐにまぶたが落ちそうだったが、バスローブの前を開かれて、亮ちゃんの愛撫に身体が反応し、目が覚めた。
 久しぶりの行為に身体がついていかないかと心配したが、亮ちゃんは上手なのか気持ちよくて驚いた。
 最後には雫と何度も呼んでくれる声が頭の中に入ってきた。揺れ続ける身体で亮ちゃんの背中にしがみついて声を上げ続ける。最後に何かが弾けるとキスされた。

 
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