君に向けたプロトコル
仕込んだ鶏のから揚げを丁度すべて揚げ終えたころ、兄の一樹と喜が帰ってきた。
「お兄たちお帰り~。」
「親たち4人は吞んで帰ってくるってさっ。一応伝えておいてくれって言われた。」
「あ、ごはん作り始める前にそんなメール来てたかも~。」
「今日はから揚げ?楽の好物じゃん。」
ネクタイを緩めながら鼻を利かせた喜が言う。
「から揚げは兄貴も好物じゃん。」
「俺も好きだぜ。から揚げが嫌いな男はいねーわなっ!」
男子三人は、夕飯のから揚げにテンションが上がっていた。
「あれ?なんか、楽のから揚げだけ多くね?」
喜が不満気に言う。
「いいだろ~。一葉にとって俺は特別だからなっ。」
急に楽に『俺は特別』と言われて焦ってしまう。一葉は耳まで真っ赤にさせていた。
「違うもんっ!とっ…特別とかそんなんじゃなくて…。マカロンちゃんの為なだけ!!!」
「…マカロンちゃんねぇ…。…じゃぁ、喜くんには私のを分けてあげるね♪」
そういうと一華は喜のお皿に自分のから揚げをいくつか移動させた。
「やっぱ一華は一葉と違って優しいな~。」
楽が一葉を見ながら言うので姉に嫉妬してしまう。
やっぱり楽はお姉ちゃんの事が好きなのかなぁ…。何よっ、タルタルソースだって準備してあげたのにっ!
「マカロンちゃんって『チョコクラ3』の?」
一樹がダイニングテーブルの席に着きながら聞く。
「そう!夕食の後で楽と一緒にやることになったの♪」
「お前、あれ好きだもんな~。俺の妹に生まれてよかっただろ??プレイして楽しむだけでなく、バグ出しも頼んだぞー。」
「うん、お兄大好き♪」
「はっ?なんだよ、テストデータ持ってきたの俺だぞ?俺にも感謝しろよ…。」
「感謝してるって!だから、ちゃんとから揚げで表現してるじゃ~ん!」
「なら感謝が足りねーな。」
楽はそう言うと、から揚げを一つ一葉のお皿から箸で掴み自分の口に入れた。
「一葉ちゃん知ってる?何気にマカロンちゃんって楽がキャラクターデザインしたんだよ。」
喜がダイニングチェアを引きながら教えてくれた。
「へ~、そ~なんだ。楽ってそんな才能があったんだね~。さっ!みんな揃ったし頂きま~す!」
「最終的にはプロが仕上げてるから俺が書いた絵なんてほとんど残ってねぇよ。」
もぅ、私の大好きなキャラまで楽が考えたものだなんて、どれだけ私をときめかせれば気がすむのっ!
心の中ではめっちゃ凄い!と楽の才能に感動しつつも一葉は心に秘めた片思いがバレないよう、あまり興味のないふりをした。
「お兄たちお帰り~。」
「親たち4人は吞んで帰ってくるってさっ。一応伝えておいてくれって言われた。」
「あ、ごはん作り始める前にそんなメール来てたかも~。」
「今日はから揚げ?楽の好物じゃん。」
ネクタイを緩めながら鼻を利かせた喜が言う。
「から揚げは兄貴も好物じゃん。」
「俺も好きだぜ。から揚げが嫌いな男はいねーわなっ!」
男子三人は、夕飯のから揚げにテンションが上がっていた。
「あれ?なんか、楽のから揚げだけ多くね?」
喜が不満気に言う。
「いいだろ~。一葉にとって俺は特別だからなっ。」
急に楽に『俺は特別』と言われて焦ってしまう。一葉は耳まで真っ赤にさせていた。
「違うもんっ!とっ…特別とかそんなんじゃなくて…。マカロンちゃんの為なだけ!!!」
「…マカロンちゃんねぇ…。…じゃぁ、喜くんには私のを分けてあげるね♪」
そういうと一華は喜のお皿に自分のから揚げをいくつか移動させた。
「やっぱ一華は一葉と違って優しいな~。」
楽が一葉を見ながら言うので姉に嫉妬してしまう。
やっぱり楽はお姉ちゃんの事が好きなのかなぁ…。何よっ、タルタルソースだって準備してあげたのにっ!
「マカロンちゃんって『チョコクラ3』の?」
一樹がダイニングテーブルの席に着きながら聞く。
「そう!夕食の後で楽と一緒にやることになったの♪」
「お前、あれ好きだもんな~。俺の妹に生まれてよかっただろ??プレイして楽しむだけでなく、バグ出しも頼んだぞー。」
「うん、お兄大好き♪」
「はっ?なんだよ、テストデータ持ってきたの俺だぞ?俺にも感謝しろよ…。」
「感謝してるって!だから、ちゃんとから揚げで表現してるじゃ~ん!」
「なら感謝が足りねーな。」
楽はそう言うと、から揚げを一つ一葉のお皿から箸で掴み自分の口に入れた。
「一葉ちゃん知ってる?何気にマカロンちゃんって楽がキャラクターデザインしたんだよ。」
喜がダイニングチェアを引きながら教えてくれた。
「へ~、そ~なんだ。楽ってそんな才能があったんだね~。さっ!みんな揃ったし頂きま~す!」
「最終的にはプロが仕上げてるから俺が書いた絵なんてほとんど残ってねぇよ。」
もぅ、私の大好きなキャラまで楽が考えたものだなんて、どれだけ私をときめかせれば気がすむのっ!
心の中ではめっちゃ凄い!と楽の才能に感動しつつも一葉は心に秘めた片思いがバレないよう、あまり興味のないふりをした。