お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

双子なら、ちょっとあり得るかなって思った。

今日の優しい光瑠くんはもう1人の方で。



「いるわけねーだろ。1人っ子だ」

「だよねぇ……」


そんな話聞いたことないもん。

聞いたことなかっただけだとしても、もしいるんだったら光瑠くんと私、中学一緒だったから絶対どこかで会ってたはず。


なんて考えてたらあっという間にゆうくん家の近くの十字路に来てしまった。


「光瑠くん、ここまででいいよ」

「すぐ近くなのか?」

「うん。ここの角曲がったらすぐ」


ほんとは角を曲がったらもうちょっと進まなきゃいけないけど、ちょっぴり気まずいし、何より送ってもらうのがすごく申し訳ないから。


「ちゃんと帰れる?」

「俺はガキか。来た道を引き返すよ」

「そっか。ありがと」

そう言って光瑠くんからエコバッグを受け取る。


……手を止めた。


「?」



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