お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
わっ…!
ビックリして、思わずゆうくんの後ろに隠れる。
「可愛いね。何て名前?」
え、えと……。
視線を逸らして、ギュッと、ゆうくんの腕を掴む。
「水瀬……陽葵…」
「陽葵ちゃんか〜名前も可愛いね」
「……」
「あれ?俺嫌われてる?」
助けを求めるかのように、茶髪のお兄さんはゆうくんに話を振った。
「陽葵、人見知りまだ治ってなかったの?」
私はコクンと小さく頷いた。
昔から知らない人と会話する時はいっつも緊張しちゃって、何話せばいいのかわからなくなる。
今だってそれが出てしまって。
恥ずかしくなった私は、ゆうくんの後ろに隠れた。
「良いなー。祐介には懐いてるのか」
不貞腐れた表情のお兄さんとまた目が合ってしまい、急いで視線を逸らした。