お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
彼女がいるパターン……。
なんだか、胸の辺りがモヤモヤして。
ギュッと服を掴んだ。
ゆうくんに大好きな女の子がいると思うと……寂しい、よ……。
“付き合ってる?”
さっきの言葉を思い出して、ちょっとだけ想像した。
お父さんとお母さんに私達を重ねた姿。
ちょっと想像しただけでドキドキして。
ゆうくんにドキドキして……。
私、ゆうくんが──……
「陽葵〜」
お肉を焼いてるゆうくんに呼ばれてドキッとした。
ビ、ビックリした……。
私が考えてるの、バレたのかと思った。
慌ててゆうくんのところに行って、辺りを見渡す。
「あれ?みんなは……?」
「休憩中。俺ジャンケンで負けたから」
ゆうくんの視線を追うと、テントの中で話しながらジュースとか飲んでいた。
そこにはいつの間にかあっちゃんもいて。