お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
ドキッ
ズルい。
そんな……私だけ、みたいなの……。
……勘違いしちゃうよ。
ドキドキする気持ちを抑え、ゆっくりそのお肉を口に入れた。
「さっき俺も一口食べたんだ。美味いだろ?」
クシャッと笑う顔にさらにドキドキしてしまって。
コクンと無言で頷いた。
こんなことされるの初めてで、恥ずかしくてドキドキして、本当は味なんて全然わかんなかった。
ゆうくん……間接キスって気付いてるのかな……?
それとも気にしないタイプ……?
私が……妹、だから……。
これは、一定のラインを超えてるんじゃないの──?
「祐介〜焼けた?」
蓮くんの声にビックリして思わず身体が飛び上がった。
「あ、陽葵ちゃんだ。こんな所にいたんだ?」
「俺が1人だから一緒にいてくれたんだよな?」
なんて言って、蓮くんにバレないようにイタズラっぽく舌を出したゆうくん。