お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

ドキッ


ズルい。

そんな……私だけ、みたいなの……。


……勘違いしちゃうよ。


ドキドキする気持ちを抑え、ゆっくりそのお肉を口に入れた。



「さっき俺も一口食べたんだ。美味いだろ?」


クシャッと笑う顔にさらにドキドキしてしまって。

コクンと無言で頷いた。


こんなことされるの初めてで、恥ずかしくてドキドキして、本当は味なんて全然わかんなかった。



ゆうくん……間接キスって気付いてるのかな……?

それとも気にしないタイプ……?


私が……妹、だから……。




これは、一定のラインを超えてるんじゃないの──?




「祐介〜焼けた?」

蓮くんの声にビックリして思わず身体が飛び上がった。


「あ、陽葵ちゃんだ。こんな所にいたんだ?」

「俺が1人だから一緒にいてくれたんだよな?」

なんて言って、蓮くんにバレないようにイタズラっぽく舌を出したゆうくん。


< 129 / 493 >

この作品をシェア

pagetop