お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

「ゆうくんどうしたの?溜め息なんかついて」

「え、あ、何でもないよ。雨止まないなって思って……」

って、無理があるか?

動揺してたのバレた……?


「ほんとだね。今日1日中雨だった……」

窓の方まで歩いて行った陽葵はカーテンを少し開け、外を覗いていた。


そんな行動にも笑みが溢れる。

可愛いやつ。


急にカーテンを閉めた陽葵は今にも泣き出しそうな顔で俺を見た。


「どうした?」

「外、光ってた……!」


光……?

ああ雷か。

そう言えば陽葵、雷苦手だったな。


「まだ音聞こえないし、早く風呂入って雷が鳴る前に寝れば大丈夫だろ」

「そうだね!入ってくるっ!」


バタバタと走って行く陽葵。


ぷっ。

そんな陽葵に笑わずにはいられなかった。

素直に言うこと聞く所とかすっげぇ可愛いよな。


ほんと純粋。


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