お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
それを触ってって言うんだもんな。
無防備は時に牙をむける。
ほんと罪深い女だよ。陽葵は。
「はい。終わり」
「ゆうくんありがとう」
振り返って笑う陽葵。無邪気だなぁ。
時計を見るとまだ夜の9時。
「陽葵はもう寝る?」
「んー……布団の中に入ってる!ゆうくんは?」
「俺も風呂に入るかな」
「そっか……じゃあ、おやすみ。ゆうくん」
「ん。おやすみ」
陽葵の頭を撫でて俺は風呂場に向かった。
陽葵が家に来て、シャワーだけだった俺が風呂に入るようになった。
天井の水滴が浴槽に落ちてくる。
陽葵と一緒に過ごすのもあと少し、か。
楽しかったな……。
ゴロゴロゴロ……
あ、雷。
陽葵、大丈夫かな?寝てると良いけど……。