お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
風呂からあがった俺は、脱衣所で髪の毛を乾かす。
次いでに歯磨きもしとくか。
そう思った俺は、歯を磨きながら視界に入った陽葵の歯ブラシを見つめた。
当たり前のようにある陽葵の歯ブラシ。
ここで陽葵が生活している。そう実感させてくれる歯ブラシだ。
でもあと少しでこの歯ブラシも無くなるんだよなぁ。
陽葵専用の箸もコップも、棚の中に終う事になる。
そう思うと……、寂しいな。
ハハッ
長く一緒にいすぎたか?
陽葵……いつまでも、ずっと変わらず純粋なままでいてくれよ……。
陽葵の笑顔、俺、すっげぇ好きだからさ。
誰もいないリビングは当たり前のように静まり返っていた。
時々聞こえる雷の音。
陽葵がいないって事は、もう寝たな。