お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
陽葵のそばに行き、安心させるために頭を撫でた。
「どうした?雷怖い?」
「ん……」
控えめに俺の裾を掴む陽葵。
いや、待って。無理、可愛すぎる。
俺の身体が持たねえから。
「陽葵、潜って寝れば大丈夫だから」
再び聞こえた雷の音に陽葵は勢いよく抱きついてきた。
心臓が勢いよく跳ねて、バレたくない一心で陽葵の肩を掴んだ。
「陽葵、離れ……」
あ……。
陽葵の肩が震えていた。
相当怖いんだな……。
こんなに震えてる陽葵に1人で寝なさい。って言う俺は、相当の鬼だ。
はぁ……。
「わかった。一緒寝よう」
「……いいの?」
抱きついたまま顔だけ上げる陽葵の眉毛が、まだ下がってる。
「うん」
「ありがとう。ゆうくん」
陽葵の声に元気が無い。
きっと悪いと思ってるんだろうな。