お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
光瑠くんを見ると、私じゃない何か後ろの方を見てて。
私は振り返った。
ドキッ
「ゆう……くん……」
「あ、ごめん……陽葵、財布玄関に忘れてたから届けに来たんだ」
ゆうくんは視線を逸らしたまま、私に財布を渡した。
ゆうくん……今の聞いてた……?
「……邪魔してごめんね」
っ……そんな事……!
「本当はこのタイミングで言うつもりじゃなかったんだけど……あいつに取られるのは嫌で……、返事は後でいいから」
それだけ言った光瑠くんは背を向け、歩き出した。
「光瑠くん……!」
後ろを振り返ると、ゆうくんも歩き出してて……。
え、ちょっ……待って。
どうしよ……。
どっちに行ったら……パニックを起こして、1人でワタワタしてしまう。
ゆうくんに、光瑠くんが好きって思われたかな……?
そんな事無いのに……!