お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「行ってきなよ」
お母さんのしょんぼりした顔を見ると、どうにかしてあげたくて。気付けばそう言っていた。
私が我慢すればお母さんはそこに泊まることができる。
それにそこのホテル、お父さんが泊まる場所の近くだから尚更行かせてあげたい。
「でも、陽葵はどうするの?」
「私なら大丈夫!料理とか授業で習ったから……!」
心配かけないようにニッコリ笑った。
嘘じゃない。
料理とか得意な方じゃないけど、授業で習った分なら出来る。
「でも……」
「大丈夫だよ。それにお母さん、お父さんと1ヶ月も離れてたら死んじゃうかもしれないよ?海外だから電話も出来ないんだよ?」
私の言葉にハッとしたお母さん。
そう。お父さんとお母さんは、今でもラブラブなのだ。
家でご飯を食べてる時もイチャイチャし出すくらい。
見てるこっちが恥ずかしくなるときもある。