お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

『じゃあ、おやすみ』

「おやすみ、ゆうくん」



電話が切れて、私はベッドに倒れ込んだ。


うぅ……。

まだドキドキしてる。


ゆうくん、すごく甘すぎなかった??

いつもの優しさに甘さが加わった気がする……。


ずるいずるい。

かっこよくて、優しくて、大人の人。



不意に帰り際のキスを思い出して、ボンッと顔が赤くなる。


ずるいよ……ゆうくん。


大好き。






  * * *


それから、ゆうくんと電話をしたのはあの日が最後で。

大学はもちろんだけど、どうやらバイト先で怪我をした人が出たらしく、その人の代わりに入らないといけないことが多くてあまり家にいないらしい。


ゆうくん忙しいと思うのにメッセージ入れると絶対その日の内に返してくれるし、「おやすみ」と「おはよう」のメッセージは必ず送ってくれる。


だから私もわがまま言えないんだけど……。



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