お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「えへへ、やったぁ」
『楽しみだね』
「うんっ!」
『……やっと陽葵に会える』
独り言のように呟いたゆうくん。
「ゆうくんも寂しかった?」
『んー?寂しかったっていうより陽葵不足かなぁ』
「私不足?」
とは……?
どういう意味なんだろう?
『うん。今日は声聞けたからいいけど、毎日声聞きたいなーって思うし、会いたいとも思う』
「寂しいとは違うの?」
『違うよ。不足してるんだから』
「よくわかんないけど、それは補えばいいの?」
『そうだね』
「どうすればいい?」
『どうしたの?そんなに食いついて』
小さく笑うゆうくんの声が聞こえた。
「ゆうくんに何か返したいなぁって」
私にできることがあれば、なんでもやりたい。
『ははっ、じゃあギューッてしてよ』