お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「これにする!イルカショーの時のイルカ可愛かったからっ!」
ジャーンッとイルカのぬいぐるみを前に出すと、なぜかゆうくんに取られた。
「え?」
「俺に買わせて」
「でも、チケットとかお昼とか……ゆうくんに出してもらってばっかりだもん。悪いよ」
「いいの。今日は楽しかったから」
前髪を上げてるから普段より大人っぽく見えるゆうくん。
だけど、ニッと白い歯を出して幼く笑う姿にドキッとした。
んんっ……!
かっこいい。
さっきまで可愛かったのに……!
「わかった?」
その言葉にコクンと頷いた。
「甘えん坊になっちゃう……よ」
「いいんだよ。陽葵なら」
うぅ……。
優しい声で言うんだもん……反則だよ。
ダメダメ人間になったらゆうくんのせいだからね……!