お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「えへへ。ありがとう」
「初デートどうだった?」
そういう話が大好きなあっちゃんの目は興味深々。
いつもよりグイグイくる。
「えへ、楽しかったよ。水族館まで車で行ったの」
「あ〜!!そうだよね〜年上だから車出せるもんね〜!」
きゃ〜と興奮気味のあっちゃんは、なぜか悶えている。
「手、繋いだ?」
「え……?」
「年上だからそういうのもスマートなのかな??」
えっと……そう言えば、
「繋いで……ない」
「……え?何で?」
「ど、どうしてだろ……?」
そもそも手を繋ぐことは頭に無くて、私1人で騒いでた。
一緒にいて恥ずかしかった……とか?
や、やだ……急に不安になってきた。
「水族館で手握ってたら見たいもん見れねぇだろ」
突然聞こえた声に振り返ると、そこには光瑠くんの姿が。