お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「邪魔」
光瑠くんは私の前の席で、あっちゃんを押し退けて自席についた。
「ちょ、押さないでよ」
“光瑠くんに告白された”
そう思うと……なんだか顔が合わせられなくなる。
光瑠くんのことそんな風に見てなかった私は、その日の夜に電話してお断りした。
悪いから本当は直接会って言いたかったんだけど……。
誘って予定合わせて、予定が合わなかったらまた先延ばしで。って、後回しにすればするほど断りにくくなる気がした。
だから電話するしかなかった。
告白するのに勇気がいるけど、断るのにも勇気がいる。
だけど……光瑠くんの告白が無かったらゆうくんとは付き合えてなかった気もするわけで。
そこは感謝してる。
押し退けられたあっちゃんは、私と光瑠くんの間に移動した。