お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

「見たいものが見れないってどーゆうこと?」

「そのままの意味。魚見んのに手繋いでたら自由に見れねぇだろ。自分のペースがあるのに」

「あ、そっか納得。祐介さんちゃんと考えてるんだね〜」


なんて言うあっちゃんに私も納得した。


……よかった。

別に変な意味はないんだ。



ホッと胸を撫で下ろすと光瑠くんと目が合い、反射的に逸らしてしまった。


わっ。
やってしまった……!


「ちゃんと話聞いてた?」

「え?」


少しだけ怒ってるのか、光瑠くんはムッとした表情をしていた。


「そーいうのはあの時やめろって言っただろ?」


光瑠くんが言ってる“そーいうの”は、気まずくなって話さなくなること。

告白を断ったときに、友達としてこれからも仲良くしてほしいと言われた。


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