お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「うん!あ、これ……」
お母さんから預かった茶色の紙袋をゆうくんに渡した。
「何これ?」
「お世話になるんだから渡しなさいって」
「前回もらったからいいよ」
「受け取って?これ、そうめんだから食べなさいって言ってた」
ゆうくんに紙袋を無理やり握らせる。
「じゃあ今晩はそうめんにしようか」
「うんっ!」
「今回はリュックじゃないんだ?」
「だって夏休みの間、ゆうくん家にいても良いんでしょ?まだまだいっぱいあるから大荷物になっちゃって……」
「絶対いらないものも入ってるでしょ?」
「そ、そんなこと……ある、かも……?」
可愛い服とかいっぱい入れちゃったからな。
たぶん着ない服、何枚かあると思う。
「ハハッ、行こうか」
そう言ったゆうくんは私のキャリーを車まで運んでくれた。