お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
私の勘違いかもしれないけど。
「じゃあ、今度こそ行ってくるね」
ドアノブに手をかけるゆうくんに、ニッコリと笑って見送る。
手を振ってしまうのは無意識で。
返すようにゆうくんは片手を上げた。
「いってらっしゃい」
バタンとドアが閉まる。
ひとりぼっちは寂しいけど……
よーし!
ゆうくんが帰ってくるまでに掃除とご飯の準備しなきゃっ!
まずは着替えだ!
っと、その前にキャリーの整理しなきゃ……!
やることいっぱい。
頑張るぞ!
私、1人、気合を入れてリビングに向かった。
初めて泊まりに行った次の日の朝、ゆうくんは洗濯物を干していた。
ゆうくん起きるの早いなぁ……くらいしか思ってなかった私。
だけど、ゆうくんが持っているものに驚いて一気に目が覚めたんだ。