お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「ゆ〜く〜ん」
にへっと笑う陽葵に、思わず顔を逸らした。
ドキドキとする俺の心臓。
何……?陽葵……酔ってんのか?
「……!」
逸らした視線の先。
テーブルの上に置いてあったチョコレートの箱が開いている。
あれはバイト先で貰ったチョコレートで、洋酒が入っていると言われた。
まさか……あれで陽葵は……。
可愛すぎなんだけど。
あんなので酔うとか。
どれだけ俺を好きにさせたいの。
なんて思いつつもコップに水を入れて陽葵に渡す。
「なぁに?」
ジーッと俺を見つめる陽葵。
……可愛い。じゃなくて!
「陽葵今酔ってるの。わかる?だからこれ飲んで」
「酔ってないもん」
プイッと子供みたいに顔を背ける陽葵。
「飲みなさい」
「いやっ!」