お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
落ち着け。俺。
ふぅ。と、もう1度息を吐いたときだった。
「ゆーくんボタン足らないよ」
なんて言葉が聞こえたのは。
顔を上げると、目の前に陽葵がいてびっくりした。
ちゃんとボタンが止まっておらず、段違いにぐちゃぐちゃになったシャツ。
それを見て2度びっくり。
「陽葵!?ズボンは!?」
なんて格好で来てんだよ!?
「だってボタンが……」
思わず回れ右。
陽葵の身体を回転させた。
ほんと……勘弁して。
「ちゃんと服着て」
「ボタン、足んない……」
背中に向かって声をかけるけど、手こずってるのか、ずっと腕が動いたまま。
「………」
「あれ……?」
「……」
「これかな……?」
あー……もう!
ほんと……勘弁して……。
くるりと陽葵の身体を回転させて前を向かす。