お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

まだこの辺の土地感覚がわからなくて近くにあったお店に行ってみた。


もし電車に乗ってたら、雨に当たったままの姿で乗車したくないし、帰れてなかったかも……。


そう考えたら、本当に良かったと思う。



それにしても……

「重いぃっ!!」

そんなに買ってないのに、牛乳だけでだいぶ重さが変わるなんて……!


もう……だめ……。


重くて走るスピードが遅くなっていく。

雨で目も開けられない。

長い髪の毛は雨に当たって、肩にくっついて……自分の姿が見えないけど、たぶん悲惨な状態だと思う。


こんな姿、絶対ゆうくんには見せたくない。




終いには立ち止まってしまった。

無理……ちょっと休憩……。


乱れた呼吸を整えるように大きく息を吸う。



後少し……頑張れ私!

気合いを入れ直して再び私は走り出した。


< 285 / 493 >

この作品をシェア

pagetop