お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
優しすぎるゆうくんが神さまにしか見えなくて……今度は別の意味で泣きそうになる。
「あ、あのね、お味噌がまだで……」
「味噌ね。わかった」
冷蔵庫に行って野菜を取り出したゆうくんは、トントントンと綺麗な音を出して手際良く切っていく。
「……」
ゆうくん、バイト終わりだから絶対疲れてるのに手伝ってくれるなんて……優しすぎる。
「ゆうくん……ごめんね?」
「いいよ、別に。困ったときはお互い様」
嫌な顔ひとつ見せないゆうくんは、柔らかく微笑んだ。
私の失敗なのに……。
その大きな背中が頼もしくて、温かくて。
ゆうくんのこともっと好きになっちゃったよ。
ごめんね、ゆうくん。
ありがとう……。