お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
顔を覗き込むと、頬が赤くなっていた。
それに……少し息も荒い。
「陽葵?」
ソッと陽葵のおでこに手を当てると、伝わってくる体温が熱かった。
……は?
ちょっと、待て。
俺は急いで体温計を取って陽葵に渡す。
受け取った時の陽葵の目が潤んでいた。
何度か見なくてもわかる……
これ、完全に熱があるやつだ。
ピピッと体温計が鳴り、陽葵から受け取ると38度5分を表していた。
「ごめん、なさい……昨日……シャワー、浴びなかった、から……」
苦しそうに話す陽葵の頭を撫でる。
「無理に話さなくていいよ。苦しいんでしょ?」
どうやら昨日当たった雨が原因みたいだ。
夏のせいか、身体が冷えてるのに気付かなかったんだろうな……。
“暑かった”って言ってたし。