お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
そんな俺を余所に、陽葵はキャミソールの裾を上げる。
白い肌が少しずつ露わになって、俺はその腕を掴んで止めた。
「ま、待って」
「……?」
不思議そうにジーッと俺を見つめる陽葵にじんわりと汗が出る。
決して暑いからという訳じゃない。
……前科があるからな……。
熱のせいでとろーんとした顔に、ゴクリと喉が鳴る。
「……」
フーッとゆっくり息を吐く。
落ち着け、俺。
「あっち向いてるからその時に……「いや」」
え……。
被せてくるよりも、“嫌”と言う言葉に驚いた。
「手伝って……くれないの……?」
眉毛を下げ、うるうると潤んだ瞳でそんなこと言ってくる陽葵に理性が飛びそうになる。
熱のせいで完全に頭がおかしくなってる。
再び裾を上げようとする陽葵の腕をギュッと握った。
「ま、待てって……!」