お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
布団を上に上げて顔を隠そうとすると、ゆうくんは私の頭を優しく撫でた。
ドキッ
「俺も熱が出たとき怖い夢見てた。そしたら母親がこうやって撫でてくれて、それだけで安心した」
優しく微笑んで頭を撫でるゆうくんをジーッと見つめた。
さっきまで怖かったはずなのに不思議と安心してくる。
それが表情なのか、それともおばさんから受け継いだ魔法の手なのか……。
わかんないけど……きっと、ゆうくんそのものに安心しちゃうんだろうな。
声とか、話し方とか、雰囲気そのものが心地良くて。
……大好きだなぁ。
ゆうくんのこと。
そんなことを改めて実感していると、頭を撫でている手がおでこに移動した。
「熱、下がった?」
気付けば冷えピタはどこかに行ってしまっていた。
きっと寝てる間に取れてしまったんだ。