お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「今、8時だから……」
そう言って、時間を確認するゆうくんの後に続くように私も時計を見る。
「10時に家を出ようか」
「うんっ!」
えへへ。デートだぁ。
ゆうくん家にお泊まりする前に、水族館に連れて行ってもらったけどそれも楽しかったなぁ。
運転するゆうくんに見惚れて、ドキドキしてたっけ。
何より前髪を上げてる姿がほんと大人っぽくて……すごくかっこよかった。
思い出しただけでも口元が緩んでしまう。
ゆうくんがお土産に買ったペチャンコのジンベイザメも、ちゃんとソファに置いてある。
それを私が抱いてテレビを見たりして……。
えへ。
ゆうくんのなのにね。
そんな事を思い出しながら支度をしているとインターホンが鳴った。
その音にテーブルを拭いていたゆうくんの動きが止まる。