お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「誰だ……?こんな時間に」
時刻はまだ9時半過ぎたところ。
たしかに、こんな早くに誰だろう……??
チャイムと同時にドアホンに映し出された人物を確認するために、ゆうくんは台拭きを置いて画面を見た。
『祐介ー、いるんだろー?』
……あれ?
この声、どこかで聞いた気がする。
「……は?何でいんの?」
驚いてるゆうくんの背中を見つめた。
知り合いかな?
「え、ちょっと待て。今日だった?」
『そうだよ。来る前に一応連絡して……って、既読付いてないしっ!』
そんなやり取りが聞こえて。
ゆうくん、もしかして……予定があったのかな?
はぁーっと小さい溜め息が聞こえた気がして。
黙ってしまったゆうくんは、クルッと振り返り勢いよく私のもとに来た。
そして目の前で両手を合わせる。
「ごめんっ……!陽葵!!」