お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「マジで見るな」
ゆうくんの声のトーンがいつもより低い。
蓮くんから隠すように、今度は私の前に立った。
「祐介のミスなんだし、ちょっとくらい良いじゃん」
ゆうくんの大きな背中をジッと見つめる。
ゆうくんの……ミス……?
どういうこと??
「陽葵、俺の部屋に行ってて」
顔だけ振り返り、そう優しい声で言うゆうくんにコクンと頷いた。
目を合わせたくなくて、俯いたまま小走りでゆうくんの寝室に向かう。
「あっ……!」
一瞬だけ蓮くんの声にビクッとして。
「いいから風呂入れ」
その声を最後に私はゆうくんの寝室に入った。
* * *
「ごめん、陽葵」
部屋に入ってすぐ、バツが悪そうに謝るゆうくんにベッドの上に座っていた私は立ち上がった。
「う、ううん」