お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「今日1日中ずーっとゆうくんの機嫌、悪そうだった……それって私が2人の邪魔をしたからだよね……?」
控えめに視線を上げてゆうくんを見つめる。
「ゆうくん、3人で泊まるのあんまり乗り気じゃなかったもんね……」
本当は私のこと邪魔だったけど、ゆうくん優しいから“嫌”って言わないで我慢してたんだ。
きっとそうだ。
だからこんなにもゆうくんの機嫌を悪くしちゃったんだ……。
「陽葵のせいじゃないから、そんな悲しそうな顔しないで」
「え……?」
ゆうくんの手がソッと私の頬に触れる。
ムニッて摘んだかと思えば、今度はゴシゴシと拭き出して。
ゆうくんの謎の動きに動揺してしまう。
「ゆ、ゆうくん?」
ソファに座ってるから、私のことを上目遣いで見つめるゆうくんにドキドキと鼓動が早くなる。