お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

「ムカつく」


そう聞こえたかと思えばグイッと腕を引かれ、バランスを崩した私はゆうくんの胸に倒れ込んだ。


ビックリして起き上がると至近距離で視線が絡む。


ドキッ


ゆうくんは、もう1度指で頬を優しく撫でて。

至近距離でそんなことされたら心臓がもたない。


恥ずかしくて、くすぐったくて、ギュッと目を閉じる。



ゆうくんの手が離れたかと思ったら──……


カプッ


ゆうくんに頬を甘く噛まれた。



「……え、」


何が起こったのか理解出来なくて、甘い刺激をなぞる。


「全然足りない」

「え??」

「噛んでも蓮が触ったところ、消えること無いし……」


ムスッとした表情のゆうくんにドキンと心臓が跳ねた。


「そ、それって……」

ドキドキと早くなる鼓動に、自分でも声が震えてるのがわかる。


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