お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「寂し、かった……」
なんて本音を漏らすと、フッと笑ったような声がした。
「素直でよろしい」
ゆっくりと重なる唇。
何度キスしたって慣れなくて、恥ずかしい。
「甘……」
ペロッと自分の唇を舐めたゆうくんが、やけに色っぽく見える。
「あ……いちご、チョコ……」
ドキドキしすぎて頭が上手く回らない。
語彙力を失ってしまった私には単語しか出てこなくて。
「んっ……」
もう1度少し長いキスをして、ゆうくんが私の頬を両手で持つと、強制的に絡む視線にブワッと熱を帯びる。
「寂しくなくなった?」
「う、うん、満足過ぎる……くらい、だよ……」
ずっと物足りなくて、キスを待っていた私にとってそれは幸せなことで。
小さく、えへへと笑った。
「俺はまだ足らない」
「え……?」