お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
本当はゆうくんと少しでも長く一緒にいたいだけ。
夏休みが終わったら、今度いつゆうくんに会えるかわかんないから……。
そう思ってたのに。
やっぱり睡魔には勝てないみたい。
「陽葵、寝る?」
「……ん〜ん」
頭が前に倒れては戻しての繰り返し。
何も考えられないくらい頭がボーッとして……眠すぎる。
「陽葵、目閉じてるよ?」
「ん……?なぁに?」
あれれ?
どうしてゆうくん笑ってるの……?
「全然聞こえてないじゃん。もう寝ようか」
私はゆうくんの腕をギュッと抱きしめた。
嫌。
「眠くないぃっ……!」
「はぁ。行くよ」
そう聞こえたかと思うと、私の身体が宙に浮いた。
「やぁだ、寝ない……」
ゆうくんにお姫様だっこされてるのに、睡魔に負けてる私の思考は……正常に回っていない。