お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
……やっぱり少しだけ離れよう。
「祐介は陽葵ちゃんに言ってないの?」
「カフェで働いてる事しか言ってない」
ほんの少し離れた場所で2人の会話に耳をかたむける。
たしかに私、ゆうくんのことカフェで働いてる事しか知らない。
場所とか全然わかんないや。
「まぁ元カノがいる所にわざわざ連れて行こうとは思わねーよな」
え、ゆうくんのバイト先に……元カノが、いるの……??
……知らなかった。
落ち込んじゃってシュンッてなるけど、ゆうくんが背中を向けてるおかげでバレなくて済む。
「そんなんじゃねーよ。チャラ男がいるから合わせたくないだけ」
「あー……いたね。面食いなやつ」