お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
“寝らされる”それしか頭になくて。
ただ子供みたいに駄々をこねるだけ。
「何でそんなに駄々こねるの」
ガチャッとドアを開けて、ゆうくんはどこかの部屋に入った。
「俺のベッドで悪いけど、ここで寝なさい」
「やぁだ」
降ろそうとするゆうくんの首に手を回し、離れないようにギュッとしがみつく。
そんな抵抗も虚しく、フワフワの布団に降ろされた。
「こーら、陽葵。手を離しなさい」
「やぁ」
「ひーまーり」
「ゆうくんと一緒にいたいの……」
「……はぁ、勘弁してよ。俺、まだやる事あるから寝られないんだ。良い子だから離して?」
「うぅ……」
仕方なく手を離すと、フワフワの布団のせいかすぐに意識が遠のいていき、
「ほんと勘弁してよ。少しは警戒心持って。そのパジャマとか、そんな甘えた声出されたら我慢できねぇって」
そんな声も聞こえなかったんだ。