お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「すみませーん」
蓮くんが大きい声を出してお店の人を呼んだ。
「え、蓮くんもう決めたの?!」
「うん」
ポニーテールの長い髪を揺らしながらパタパタと早足で来た女の人。
茶髪で毛先にフワッとカールがかかってて、ポニーテールなのにすごく上品で。
その女の人は蓮くんを見るなり驚いていた。
「蓮くんっ!?」
その声に顔を上げた蓮くんも女の人と同じように驚いていた。
「びっくりした〜来るなら来るって言ってよね。半年ぶりくらい?」
「んー、どうだろう?そんくらいじゃない?」
「相変わらず適当なんだから」
笑う仕草も綺麗でついつい見入ってしまう。
口元を押さえて笑う人って初めて見た……!
すっごい上品に見えるんだね!!
それにしてもまつ毛長いな。
指が細くて爪の先まで綺麗だな。
ここのカフェ、1人1人が輝いて見えるよ。
不意に目が合って、女の人はニッコリ微笑んだ。