お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
あの時、過去は過去で。
今が大事って言い聞かせたのに。
目の当たりにすると、私が思っている以上に嫌で。
ギュッとスカートを握りしめる力を強めた。
「祐介から話した?それ」
「え……?」
顔を上げると真剣な表情の蓮くんが私を捉える。
「元カノの話、全部聞いたの?」
「ううん……高校生の時と、大学生になってすぐ、付き合ってたって………。ゆうくんのこと知りたくて、私から聞いたの」
「なんだ。びっくりした〜、祐介ってそんなこと言うタイプだっけ?って思ったじゃん」
あははと笑う蓮くんは、いつもの感じに戻ってて……今なら言いやすいかも。
「ゆうくんに、絶対言わないで、ね……?」
「ん?」