お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
でも、もし、それが嘘だったら?
俺が、嘘をつかないといけない理由にさせていたら?
……最悪だ。
不安にさせて寂しかったと思う。
「はぁぁ……」
情けなくて身体の力が抜ける。
ゆっくりとその場にしゃがみ込んで、また大きいため息が漏れた。
「あともう1個だけ教えてやるよ」
隣に座った蓮が俺の肩を叩く。
「……」
「それでも陽葵ちゃんは祐介以外、好きになる人はいないって言ってたぞ」
その言葉に目頭が熱くなる。
まじで何してんの?俺。
こんなに健気に想ってくれてるのに。
俺だってそうだ。
てか、初めから陽葵しか見ていない。
陽葵以外好きになる人はいない。
ブーブーブー
ポケットに入れてるスマホが震える。