お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

早く布団の中に入って隠れたい。


だけど手がベタベタのまま布団に行くのは嫌……。


むぅ。

意を決して立ち上がった私は手を洗いに行く。

その時に“雷が鳴りませんように”って心の中で願って。




手を洗い終えた私は猛ダッシュで布団の中に潜り込んだ。


ちょうど布団の中に入ったタイミングで雷が鳴って。


「キャーーーッッ!!」


ギュッと布団を握りしめる。



うぅ。

怖いよぉ……ゆうくん。


布団からほんのりゆうくんの香りがして、近くにいる気がして少しだけ安心する。


だけど怖いのは変わりなくて、布団をグルグルと身体に巻きつける。


そしたら少しは変わるかなって。




「やっぱりここにいた」

大好きな声が聞こえた気がして布団から顔を出すと、いつの間にかゆうくんが帰ってきていた。


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