お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「捨てられた仔犬みたい」
フッと笑ったゆうくんは、グルグルと身体に巻きつけた布団をいとも簡単に溶いて。
フワリと宙を舞った布団は私とゆうくんを隠すように落ちてきた。
「2人一緒なら怖くないね」
さっきまで怖かったのに。
怖くてドキドキしてたのに……
今度は違う意味でドキドキしてる。
私って単純。
ゆうくんの手が当たったと思ったら、スルリと指が絡まってギュッと握られた。
ドキッ
「こんなこと前もあったね」
「私が一緒に寝よって言ったときだよね」
今思い出すだけでも恥ずかしい。
あんな大胆なことしたなんて。
「あのとき陽葵が無理して大丈夫って言ってるの見て、俺に何が出来るかずーと考えてた」
「そう、なの?」
「うん。小さい身体がずっと震えてるのを見たら、陽葵のこと守りたいって思った」