お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
あるのは一緒にドラマを見たところまで。
たしか途中、ゆうくんが笑ってたような気がするんだけど……全然思い出せない。
嘘つくのとか誤魔化すのは得意じゃないから、
「えと……実はぐっすり」
恥じらいを隠すためにへへっと笑って見せた。
「良かったわ。寂しい思いしてるんじゃないかと心配だったの」
「子供じゃないんだから」
ゆうくんの言葉におばさんはすかさず反論する。
「祐介と違って陽葵ちゃんは可愛い女の子なのよ?慣れないところで生活するなんて、心配するに決まってるでしょ!?」
そんなこと言われると素直に嬉しい。
「へへ、ありがとうございます」
私のこと、自分の娘のように可愛がってくれるからおばさんのことも好き。
と、言うより髙橋家は優しい人ばかりだからみんな大好き。
「陽葵ちゃん苺好きだったわよね?」
「へ?そう、です……けど?」