お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「祐介、初めて陽葵ちゃんからもらったチョコレートが嬉しかったんだと思うの。毎年その時期になるとソワソワしててね、ずっと陽葵ちゃんが来るのを待ってたの。チョコレートが好きな理由はきっとそれよ」
えっ……
ドキッとした。
ゆうくんが……待ってた?
私を……??
「毎年陽葵ちゃんからのチョコレートを楽しみにしてたんだから」
「母さんっ!!最悪……」
突然のゆうくんの声にビックリして。
ゆうくんを見ると天を仰ぐように顔を押さえていた。
「あれ、祐介、冷蔵庫にしまってたんじゃないの?」
おばさん笑ってるけど、明らかに顔が引きつってる。
そりゃそうだ。
これ、ゆうくんに聞かれたらすごくマズい話だもん。
「急に静かになったから、気になって来てみればこれだもんな。はぁ、最悪……」
「そんなに怒らなくてもいいじゃない」