お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「はぁ?」
「何で光瑠くん怒ってるの?」
「怒ってない」
光瑠くんフイッて顔を背けるけど、絶対嘘だ。
顔とか声がいつもと違うもん。
「本当はおばさん家で預かろうと思ったんだって。だけど旅行と被っちゃって……」
「……なんだよ、それ」
光瑠くんが何か言った気がしたけど、あっちゃんのハイテンションな声に聞き返すことができなかった。
「何そのおもしろそうなシチュエーション!幼なじみって何歳なの?」
「3つ上」
「ってことは〜〜20歳!?キャー!!大人だ!」
「……、」
改めてそう言われると、ドキドキしちゃうわけで。
なんだか恥ずかしい。
「どーせ陽葵のことだからその幼なじみに迷惑かけてんじゃねーの?」
「えっ……」
そんなこと言われれば何も言えなくなる。
だって、心当たりありすぎて迷惑かけてないって言い切れないんだもん……。