お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。
「それにしても……」
そう言って、ゆうくんはジーッと私の姿を見た。
??
「今から虫捕りに行くみたいな格好だね」
クスクスと笑うゆうくんに、私の顔は一気に熱を帯びる。
「酷い!」
麦わら帽子は熱中症予防だし、キャリーだと邪魔になるかと思ってリュックに詰め込んできた。
ショートパンツだって、ゆうくん家にお邪魔するのに動きやすい方が良いかと思って、スカートを履くの我慢したのに……!
「ゆうくんがこんな意地悪だと思わなかった」
プイッと顔を背けた。
「可愛いって、怒んないでよ」
「しらないっ」
「陽葵は可愛いよ」
「そんな事言っても騙されないんだから……!」
「帰りにアイス買ってあげるから」
「え!本当!?あっ……」
やば。
アイスに釣られてつい反応してしまった。