お兄ちゃん系幼なじみと同居することになりました。

そしたら、光瑠くんはジーッと私を見つめて、どこか不機嫌そうな表情をした。

「アホ面。素っ頓狂な顔しやがって」

「へっ!?」

突然そんなこと言われるもんだから、思わずマヌケな声を出してしまった。


「な……なっ、何急に!そんなことわざわざ言いに来たの!?」

「ちげーよ」

ムッと口を尖らせる光瑠くん。

何で光瑠くんが怒ってるのってツッコミを入れたいところだけど、それよりも、まだ何か言いたそうな表情に疑問を持った。



「どーしたの?」

「は?何?」

「まだ何か言いたそうに見えて……」

もしかしたら私の気のせいかもしれないけど。


「……」

「??」


すごく言いにくいことなのか、私と目を合わせようとしない光瑠くん。

むしろ目を泳がせるようにソワソワしてて。

まるで挙動不審。


< 92 / 493 >

この作品をシェア

pagetop